第2弾①の続き、リアル下町ロケットこと「株式会社植松電機」さんの研修です。(写真は、無重力状態を作り出す機械です)
経営的な観点の話として、ロケット事業に取り組んでいる植松専務の話では、以下のようにおしゃっておりました。
「一生続く仕事はない。」
「50%で現状の仕事をし、50%で未来の仕事を作る」
「現状維持の努力より、変化にいち早く適応する努力をする」
この言葉には非常に共感いたしました。
税理士という仕事柄、様々な業種の経営者の方の相談に乗りますが、同じ話をよくしてきました。
現実には非常に難しいのですが、真理だと思います。
会社経営には必ず良い時と悪い時の波があるのですが、売上がぐんぐん伸びて良い状態の時に浮かれて経費をたくさん使うだけで、何も考えず次の準備をしていない経営者の方は多いと思います。
不景気、ライバル企業の登場、新しい技術の開発による需要の変化といった外部的な要因で、突然モノ・サービスが売れなくなることは良くあります。
従って、好調なとき、不調なとき、それぞれの状態で何故そうなったのかの分析は常に必要ですし、不調となる前に新しいことに取り組むことが非常に重要です。
そのことを完璧なまでに理解し、実行しているのが、植松電機さんだと感じました。
ただし、ここまで何もなく順調に来たわけではなく非常に大変な時期ももちろんあったそうです。
・取引の大量発注に対応するために工場建設や雇用を行った直後に契約が打ち切られ、数億円の借入金をかかえる。
・新しい契約を結ぶも他者から根拠のない特許侵害で訴えられる。
・ロケット事業をしたいので銀行に融資の相談に行くと、「夢があっていいですね」と鼻で笑われ相手にされない。
想像するだけで厳しいですが、これらを乗り切るためにも、融資や出資を受けずに、本業で獲得した資金を元手にロケット事業を着手することにしたそうです。
ちなみに出資を受けなかったのは、おそらく株主割合が変わり大株主がその新しい出資者になり、経営方針を自身で決定できない、権利等の帰属先も複雑になる、簡単に言うと会社が乗っ取られる、やりたいことが自由にできなくなるからだと私は思います。
と、経営的な話を突っ込んでいくと止まらなくなるので、ここまでにしておきたいと思います。
違った方面で植松電機さんの面白いところは、なんとスタッフ数は20名以下、そして学歴もバラバラ、理系がほとんどいなく文系ばかりといった社員構成になっています。
何故、そのような社員構成で、ロケット事業を成功させることができたのか。
第2弾③では、植松専務の考え方、教育、夢を実現する方法などに焦点を当てたいと思います。
第2弾③に続く・・・
越谷市・春日部市の税理士 鴫村税務会計事務所